50年以上前のFRDX400を徹底修理して、IC705と全バンドで聴き比べをしました。8:28から修理内容の詳細説明です。ビンテージ機はハイバンドの感度が低い、と言うのが定説ですが10/11mバンドでも十分実用的で、ローバンドはうるさい程ですね。RFゲインを絞ると丁度いい感じです。昔の無線機はRFゲインを下げると通常Sメーターは逆に振れますが、この受信機は素直にSが下がり違和感がありません。
✳️時間の部分をクリックすると見れます
00:00 動画ダイジェスト
01:00 大阪万博JA3XPOのFL/FRDX400と広告
01:50 IC705 vs FRDX400 全バンド聴き比べ
08:27 FRDX400 修理レストアについて
13:23 マーカーオンで全バンド確認
14:06 SSGで確認 14.1MHz, 28.1MHz
15:29 動画総括
15:45 28MHz SSB 受信
✳️過去関連動画
2023 国際メカニカルフィルター修理 • 国際メカニカルフィルター修理でFRDX400...
2021 FRDX400 レストア • 八重洲無線 YAESU FRDX400 受信...
2021 国際メカニカルフィルター修理 • 国際メカニカルフィルター修理(分解清掃) K...
2020 FTDX401 ほぼ全部品交換と全抵抗値測定集計 • Yaesu FTDX401 ほぼ全部品交換と...
本機は以前メンテしたFRDX400とは別の受信機です。過去専門業者がレストアし、その後別の場所で修理されましたが、7メガでは感度が若干低く、14メガ以上では実用的に受信できず、28MHzではマーカーでもSメーターが振れませんでした。先日はメカフィルを修理した動画を配信しております。修理前は受信音が歪んで聴きにくい音でしたが、修理後は問題なくなりました。
時々7MHzとCBバンドで受信できなくなりましたが、原因は単純なクリスタルソケット部の接触不良でした。局発の発振が停止する原因は、クリスタルのアクティビティー低下と思いましたが、原因が分かれば簡単なことですね。特注も考えていましたが不要でした。
何故か一部に互換球が入っていたため、オリジナルの真空管に戻しました。専門の所で修理を2回されているので、所有者が敢えて入れ替えることはないと思いますが不思議です。経験上、程度の良いリグは真空管を交換する必要はないですが、今回も真空管の交換による感度向上はほとんどありませんでした。
互換球は差し替えても動作可能と言うだけで、中の構造は違うため特性も違います。それよりも、これくらいビンテージになるとできるだけオリジナル球を使用したいところですね。個人の実験や趣味で改造や交換するのは良いと思います。しかし熟知した方が修理の過程で差し替えたのだとしたら、、それってどうなんでしょうね?
修理を始める前は、AGCやAF段のコンデンサは最低限交換するつもりでしたが、既にレストア業者により交換されておりました。しかしAGCはオリジナルよりも若干速い設定でしたので、オリジナルに変更することにしました。
高周波段のコンデンサは、この受信機の場合意外な盲点でした。7MHzで最大感度に調整すると14MHzが合わず、逆に14MHzで感度最大にすると今度は調整した7MHzの感度が下がります。普通はバンド別にコイルがあるのでコンデンサが多少ずれても調整できますが、この受信機は7と14が共用コイルで、バンドスイッチ部のコンデンサが交換しにくい場所にあります。このためそれぞれのバンドで最大感度に追い込めないまま、騙し騙し調整されていたようですね。
今回の修理は電的的修理と調整で追い込んだ後、フィルター修理は最後にやりました。もし最初の段階でフィルターを修理していたら、細かい回路の不具合を発見できず、感度向上に満足してそれ以上はやらなかったかもしれません。
1970年は万博が開催されましたが、当時高度成長の真っ只中に発売されました。外国製のリグを追い越そうと日本の電気メーカーは奮闘していた時代かと思います。
コリンズ真理教にとっては性能も部品も設計も格下製品ですので、眼中にない方も多いかもしれません。
しかし実際に使ってみれば分かりますが、フィルターは2.4kHzでコリンズの2.1kHzよりもはるかに聴きやすいのではないでしょうか(フィルター整備を前提として)。棚の飾りのまま本来の性能が出せていないコリンズも多い中、本機は手を入れやすいので巷で聞く電波も、ブランドプラシーボ効果を排除すれば、400ラインはコリンズよりもまともな音に感じる場合も多々あります。
#アマチュア無線 #hamradio #restoration
17 июл 2024