藤原顕光は無能と評されることが多いですが、「無知」だったわけではなく、娘を天皇家に送り込み、道長に取って代わろうとする野心家ゆえ、存在感を発揮すべく独自の儀礼を強行していただけです。
ですが、道長の前に野望は次々と打ち砕かれ、表面上は従順だったことから長年大臣を務められたものの、裏では警戒され、反撃されないよう徹底的に封じ込められていました。
それゆえ、顕光は恨みを溜めていき、呪詛に手を染め道長から面会を拒絶されたり、道長が一家三后を成し遂げて望月の歌を詠む日にわざと儀式でミスをして大激怒されるなど、後世の無能の評価につながるような抵抗を続け、ついには悪霊と恐れられるに至ります。
今回は、無能の一言で終わらせることはできない、道長政権下で30年近くに渡って大臣を務めながらも、虎視眈々と権力者の座を狙い続け、道長にも警戒された藤原顕光の生涯について紹介します!
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参考文献
繁田信一『呪いの都 平安京: 呪詛・呪術・陰陽師 (読みなおす日本史)』
amzn.to/3zoyPJK
角田文衞『承香殿の女御: 復原された源氏物語の世界 (中公新書 25)』
amzn.to/45m15Z6
告井幸男『摂関期の有職故実--御堂流の検討から』
(日本史研究会『日本史研究』469 2001)
服藤早苗『紫式部を創った王朝人たち――家族、主・同僚、ライバル』
amzn.to/4ehGQzW
倉本一宏『藤原道長の権力と欲望 「御堂関白記」を読む (文春新書 915) 』
amzn.to/4b5FiqJ
倉本一宏『三条天皇―心にもあらでうき世に長らへば (ミネルヴァ日本評伝選) 』
amzn.to/3zoz0Vq
相馬弓子『『栄花物語』における人物考察:藤原元子・堀河一家記述の方法と意図について』
cir.nii.ac.jp/...
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【目次】
01:34 藤原顕光の出自
06:19 道長政権下の藤原顕光
13:48 藤原顕光の晩年
#光る君へ #藤原顕光 #元子 #大河ドラマ
7 окт 2024